- 針しごと
広島からのオーダー依頼
- 2024/06/16
こんにちは。今日の仙台は晴天で心地よい風が吹いています。朝8時から地域のこども会の資源回収を元気に終えて、ひと汗かき終わったところ・・・。
さて、広島在住のお客様からのオーダーエピソードをご紹介します。
広島在住の京子さんと知り合ったのは2年ほど前、Instagramを通じてのことでした。京子さんがノスタルジックで昭和レトロな暮らしを投稿されていて、古い食器や雑貨を大切にしている風景を知ることができ、見るだけで優しい気持ちになったり、元気をもらえたり・・・と気に入ってよく眺めていました。
お互いにフォローし合って、しばらくしたある日私の投稿にコメントが入りました。
↑こちらのイギリスHARRISONSのチェック生地でスカートを仙台のお客様に納品した事例を紹介したところ、「わぁー素敵です!是非、オーダーさせてくださぁーい!」とメッセージをいただいたのです。
当時の私は三女が1歳の頃で三姉妹の子育ても大変、仕事も新しいアトリエになったばかりで落ち着かずワタワタして毎日奮闘していました。京子さんと電話でおしゃべりした時に「ひとみさんのInstagramを見た時、まるで宝石箱みたいに写真も文章もキラキラしていて、私見つけたぁ~!って思いましたよ~!」と明るく教えてくれました。身が擦り切れる思いで頑張っていた時期だったので、この一言に思わず涙してしまったことを印象的に覚えています。日々試行錯誤しながら地道に努力していたけれど、遠方の方にもInstagramを通じて自分の表現したいことが伝わっているということがわかり、とても救われた気持ちになったのです。
遠距離のお客様のオーダーは採寸を直接できないのでどうしても難しくお受けするかどうか悩んだのですが、その後やりとりする中である日京子さんが「私、仙台に行きますよ!」と言ってくれました。
そして、約1年後の2023年5月に飛行機でビューンとAttaまで来てくれたのです。
↑2023年5月、仙台に来てくれた時の京子さんと私。定禅寺通りにて。
そして、アトリエで採寸をしっかりさせていただき、還暦をお祝いするspecialなワンピースを作らせていただきました。生地はイギリスHARRISONSのチェックでお仕立てしました。
HARRISONSのTARTANSシリーズは、こんなに種類が豊富でどれも魅力的な雰囲気です。この中からお話を聞きながらお似合いになる色合いを選んで、お仕立てしました。
こちらのワンピースをお仕立てする時にも仮仕上げを確認していただく必要があり、12月にもご来店いただきました。
また、イタリアCANONICOのウールのシアサッカー生地を使って↓こちらのセットアップもお仕立てしました。
会うたびに、洋服・仕事・家族・暮らし・女性の生き方について・・・おしゃべりをさせてもらい、明るさと情熱、思いやりの深さに、しみじみと『愛情深いって、京子さんみたいな方のことをいうんだろうなぁ~』と思いました。注いでも、注いでも、枯れることを知らない愛情。溢れるエネルギーはいったいどこから湧いてくるのか!?と、探りたくなるほど魅力的な方です。
レトロ感のあるクラシカルなデザインは、私と京子さんの大好きなテイストです。
オーダー依頼にあたって、採寸→仮仕上げ→納品と、最低でも3回の工程のご来店が必要なのですが、遠方の方には最後の納品は宅急便でお届けもしています。京子さんも、2023年に採寸と仮仕上げの2回のタイミングで仙台まで来てくれました。還暦を祝うワンピース達が赤を中心とした生地を使い、素敵なお洋服として仕上がっていくことに私も毎回製作に夢中になりました。
そしてつい先日、2024年5月にも再びアトリエに来てくれました。オーダーの打ち合わせをしながら、仮仕上げのお洋服達のチェックをしていただきました。
↑写真のワンピースは仮仕上げで、袖丈、着丈、ボタン等はまだ未完成の状態ですが、アトリエで仕上がりを一緒に確認しながら、最後の微調整をしていきます。
約2年間リピートオーダーをしてくれる京子さんに、どうしてAttaにお洋服を頼むのか今回改めて尋ねてみました。
「洋服ができていく様子は、ひとみさんと対話しながら一緒に物語や映画を作っていくよう・・・。自分の人生の主人公であるわたしが、その時々に装う姿を空想しながら、なりたい自分を発見していくことにいつもワクワクしています。細やかなアドバイスをいただくことで、思いもしなかったデザインに出会えたり、好きをとことん追求できたり。想いをカタチに針しごと。まさに、それです!」
自分の人生の主人公は「私」であること。
ついつい、日々の流れの中で忘れてしまいそうになる大切なことを、京子さんはいつも大切に感じながら過ごしているような気がします。
↑完成したサファリワンピース。ロロ・ピアーナのSUMMER TIMEという生地でお仕立てしました。ウール71%、シルク15%、リネン14%の混率で光沢感がありつつ、しなやかで軽やかなのが特徴です。
共布のバックルも手作りをして上品に素敵に仕上げました。
〈参考事例 京子さんのオーダースケジュール〉
12月上旬 ご来店・アトリエにてデザイン打ち合わせ
5月上旬 ご来店・アトリエにて仮仕上げで試着チェック&他のお洋服の打ち合わせ
6月中旬 完成したサファリワンピースを宅急便で広島にお届け
明るくてチャーミングな京子さん。実は、本業は広島お好み焼き屋さんなのです。是非Instagramも、お好み焼き「御幸」のホームページもご覧ください。
京子さんのノスタルジックでレトロな丁寧な暮らしのInstagramはこちら↓
https://www.instagram.com/kanonsan86/
京子さんの本業・お好み焼き「御幸」のホームページはこちら↓
https://okonomiyaki-miyuki.com/
京子さん、いつもクラシカルなお洋服のオーダーをありがとうございます。また秋が深まった頃に再会できるのを心待ちにしています!
※現在オーダー受付は、常時立て込んでいる為、お問合せいただいてから約3か月~半年後に打ち合わせをさせていただき、お会いした時に仮仕上げと完成時期の目安をお伝えしています。