- 日々のこと
70代のお客様、Hさんのワンピース製作エピソード
- 2024/03/14
おはようございます!今日も花粉が良く飛びそうな晴天ですね。
昨日は風が強くて、目もかゆくて、鼻水も色々大変でした。
花粉症に負けずアトリエ仕事を楽しんでいる最近です。
さて、昨日は名取市から70代のHさんがオーダーの仮縫いチェックに来てくれました。もうすぐ後期高齢者になるのよ!と話をしてくれるHさん。
去年の秋にご連絡いただき、1月に「私のワンピースを作ってほしいの」と打ち合わせをしていました。

Hさんが求めているのは、着心地ラクチンなワンピース。角野栄子さんの本で紹介されているシンプルなAラインのワンピースの話もでてきました。
色々お話を聞きながら・・・Hさんが求めているのは、着心地ラクチンだけれども・・・本当は、もう少しデザインのあるお洋服なのではないかな?と思って、色々ご提案をしました。
「後ろに手がまわりにくくなるから・・・」と話してくださるので、襟ぐりのボタンは前空きにしました。
仮縫い(シーチング)をして、デザインをチェックしてもらいます。
後ろ襟ぐりのギャザー分量をチェックしてもらったり・・・

前襟ぐりのギャザー分量と、前立ての幅や、長さもチェックしました。
ワンピースは肩回りがラクチンになるように、ラグラン袖にしました。
仮縫いの時は、キナリ色のシーチングの生地を使って、デザインを確認してもらいます。これで形が大丈夫かどうか、着丈や着心地が大丈夫かどうか、チェックしていただき・・・そして、本番の縫製に進めていくのです。
Hさんのワンピースは2着お仕立てするのですが
1着目は、ピンク色のシルクも混ざったウール生地(サマーウール)でお仕立てします。
2着目は、白地に花柄の可愛いコットン生地でお仕立てをします。
「私にとって最後の一張羅よ!」と笑顔で話してくれるHさんに、どうしてAttaにお洋服を頼みたくなったのか聞いてみました。
「斎藤さんのブログを読んでね、一生懸命に服を作っている方だと伝わってくるし・・・楽しそうでしょ、それに作っているものが自分に合うなって思ったの」
「百貨店や素敵なお店に行って、自分の年齢と相応の売り場に行くとね、デザインはシンプルで着心地楽なんだけれど、ちょっと残念なの、色やデザインがもうおばあちゃんって感じでね、悲しくなるのよ・・・。それでね、若い人の売り場に行くでしょ、色の綺麗なものがあっても試着するとねキツイのよ、それで私また悲しくなるの・・・。笑っちゃうでしょ、でもそんなことをしているうちに、お洋服を諦めてしまう70代と80代はすごく多いと思うのよ。みんな大儀になるの、ちょっとのことが、自分の好きなお洋服に出会えないと、後期高齢者の年齢が近づくとね、いろんなことがすぐ大儀になる(億劫になる)のよ。」
「だからね、斎藤さんのところで、生地を選んで自分の気持ちを聞いてもらって、デザインをしてもらえて可愛いお洋服が自分サイズで出来るなんて、本当にとっても嬉しいことなのよ!」
「きっとね、70代にならないとこの気持ちはわからないかもしれないんだけど、でも、お願いできるって幸せなことなのよ!」
なるほど・・・・・・。
Hさんのようにお洋服で困っている70代80代の大勢の方の声を聞いたような気持になりました。
お客様とお話していると、色んな事を教えてもらえます。
「私の写真OKよ!エピソードも大丈夫!」とハツラツと答えてくれたHさん、ありがとうございます。
ワンピースの仕上りは4月中旬です。
Hさんにお似合いになるように、しっかりお仕立てを楽しみたいと思います。
次はワンピースの仕上りをご紹介しますね!